『憤死』を読んだ

4つの短編。「おとな」「トイレの懺悔室」「人生ゲーム」はぞっとするような不思議系の話で、それらも楽しめたけれど、表題作の「憤死」が最高だった。
ああ、佳穂のなんという生き方、考え方。周りにいたら絶対に困るし避ける気がする佳穂のある意味ストレートな生き方。
「大した理由はなくてもいい、ただひたすら純度の高いわがままと、神々しいほどの激しい怒りが巻き起こす死が、憤死だ。死は腹立ちのおまけにすぎない。」という一文がたまらなくこの作品の魅力を描いていると思う。

憤死

憤死