『うちのパパが言うことには』を読んだ

重松清があの頃を振り返ったり、今を書き物家として自分の考えを述べたりといったエッセイ集。1970年代など章分けによってテーマはあるが、全体で一つのテーマを扱っているわけではなく、著者が思っていることをたくさん詰めているというようになっている。
そのため、昔の話あり、今の話あり、軽い話あり、重い話あり、身近な話あり、社会についての話ありと様々な著者の話が読める。普段なんとなく思っているけれど、なんかうまく言えない思いや考えをシンプルかつ目から心へ伝わる書き方で記されている。一気に読むというよりは目次で気になった話から読んでいくほうがいいのかなと思った。
文庫表紙は文庫ジャケ買いランキングがあったら間違いなく上位に入る名文庫ジャケット。この表紙見ただけでなんかあったかくなる。本屋でこのジャケットを見て、いいな、と思い、その後文庫版のための後記を読んで少しでもぐっときたら買って間違いなし。