GW後半の帰省はかなり体力勝負だった。食べたいだけ食べ、飲みたいだけ飲み、寝たいだけ寝て、遊びたいだけ遊んだ気がする。これってまさに子どもの過ごし方だ。「働いているの？」と言った高校の恩師、「お前と一緒ならいつになるかわかんね」と言ったG、「中学の時となんも変わらないね」と言った中学の頃の友達、えー、「子どものまま大きくなるとこういうことになる」ということがわかったと思う。それが一番わかったのは実は本人。ここまで世間とズレているとは思わなかった。どうしようもねえ。
帰省中一番の出来事はやっぱりリアルＧショック。一敗地にまみれると言っても過言ではないリアルＧショック。全く予想していなかったわけではなかったけれど、まさか今回報告とは。俺がアホの言霊をバンバン出している口で、Ｇはプロポーズの言葉を言っていたんだなあ。俺がコントローラ握ったりページめくったり関節を極めたりするために使う手を、Ｇは終生の伴侶となる人の手をしっかり握るために使っていたんだよなあ。Ｇが幸せになるのは嬉しいけれどちょっぴり寂しいような。素直に喜べばいいのに。
地元に帰っても遊んでくれる友達がどんどんいなくなる。帰っても楽しみがない状態になる。誘って予定が決まっても新しい家族の事情で直前になってキャンセルされるかもしれない。なんかこれから先を考えていたら地元に「帰りたくなくなったよ」と逆いきものがかりになってしまった。いや、「帰れなくなったよ」と言うほうが正確か。もう帰るべき地元はないのか、それともなくなりはしないけれど狭くなっていくのか。
帰省した日に恩師に会いに高校へ向かった。自転車に跨り耳にはウォークマン。高校の頃の通学スタイルで向かった。あの頃はテープで、今はメモリになっている。昔はテープにアルバム一枚だったのに、今はアルバムが何十枚も入る。スタイルは変わらないけれど中身は変わっているんだなと感じた。高校の頃通学時にテープ式のウォークマンでよく聞いていたサザンのアルバム『Young Love』を、今のウォークマンでもかけて高校に向かった。「胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ」が始まり、ペダルをこぐ足に力が入る。高校の自分が、何年も経った後に同じアルバムを聴いて自転車で高校に向かうなんて思っただろうか。変わらないものも、確かにある。
そういえばオールナイトを録音して、学生服の内ポケットから左の袖までイヤホンを通し、左手を耳にあてるという頬杖っぽい格好で授業中にオールナイトをよく聴いていたなあ。そして聴き終わったらそのテープをＧやＫの旦那に回していたなあ。そんなオールナイト仲間でもあった二人とも結婚かあ。感慨深い。
ま、過去を振り返ってよかったなあ、と言ってもしょうがない。寺山修司の「ふりむくな ふりむくな うしろには夢がない」という言葉のように、どんなに楽しい過去にも夢、将来は絶対ない。過去はあくまで今後の元気のミナモト程度に。
と、いっても、先のことを考えてもこれまたしょうがない。今まで将来のことなんて考えず、今やりたいこと・興味のあることをただ楽しんでやってきたんだからこれからもそうやっていきたい。それでやってきたんだからそれでいくしかないじゃない。好きなこと追い続けるというこのやり方がやがて通じなくなったらそのときはそのときかな、と思う。やらないで後で振り向いてももう無理だし、好きなことやってダメなら自分のせいだから納得できる。やってみなきゃわからない、の子どものままもう少し大きくなってみる。
そんな相変わらずまとまりのないぐるぐるとした思考で過ごしたGWも終わってしまう。休んでいる中で、さて、今何やるべかな、と考えたりもした。まずは、一層の集中で効率と完成度の高い奉公をしたい。残業代目当てなんて奉公人にはなってはならない。昨年度は残業代を貰うのが申し訳ない、情けないような奉公っぷりもした。しっかりと大元を考え高い完成度を毎日コツコツとやらないとなあ。まだよちよち歩きもいいところだから、しっかりとした幹を作り、さらにそれで満足しないで興味のあることは食いついて知識の幅を広げていきたい。やればやるだけ知りたいことは増えるし、知りたいことを知ったことで今まで見えなかった新しいものが見えてくる、ということは身をもって昨年知ったので、見ているだけではなく食いついていきたい。後は英語か。そろそろ800超えないとまずいなあ。時間がない、を言い訳に逃げてきたから少しずつでいいからやらないとなあ。遊びのほうはこちらも興味あることはどんどんやる、要するに目標無し。遊びたいときに遊ぶだけ遊ぶ。帰ってきてレコーダーの電源入れたらいっぱい録画されていたのでしばらくは視聴に困らない。他に直近で挙げるなら般若心経をもう一度読み直したい。昨年は諳んじることができたのに、最近本読んでいなかったらもう忘れていた。般若心経なんて無宗教の自分からしたら全く関係ないし必要のないものだけど、読んでみるとなかなか面白いしいろいろと考えられる。これも一種の遊びだとして触れていきたい。
そんなこんなでどんなこんなかよくわからないけれど、GWだった。いい休みだった。リアルＧショック報告の後いつも以上に頭おかしくなり罵言を浴びせ悪態ついてと(同じことか)幸せＧにひどいことをしたけれど、やっぱりなんつーか、正面切っておめでとうとは言えないなあ。なんつーか、なんつーか。なんつーか、まあ、文字であれだけど、ねえ、うーん、うまく言えないけれど、なあ。おめでとう。
