指紋は流れてどこどこいくの

友達がPCを買ったので見せてもらった。最近のPCは進んでいるねえ(「最近の〜」という時点でだいぶオッサン)。あんなに薄くてちっちゃいやつにCPUもメモリもHDDもガッツリ入っている。しかも頑丈仕様。本当に進歩している。
セキュリティも進んでいる。指でチェックなんてものがある。へえぇ。
試しにならいいよと言われて登録をしてみた。


登録してみたんだねー、そっと指をセンサーに触ってみると、あれ、おかしいなっ、おかしいな、ここで認識されるはずなんだけどな、おかしいな。
おかしいなーと思ってセンサー見てみたんだよね。でも全然問題ないんだよね。買ったばっかりだから当たり前だよねー。
じゃあ原因はこっちかなっ、って思って指を見たんだよね、じーっと。じーっと。
すると、あれっ、おかしいなっ、なんかおかしいぞ、よく見てみるとおかしいぞっ、って気づいたんだよねー。
なんて、指さんの紋がないんだよねー。正確に言うと指さんの紋が薄いんだよねー。
(以上季節外れのジュンジ・イナガワ風)


指さんの紋が薄くなっていました。心当たりはただ一つ、バイトのせいです。軽くショック。まさかそこまでなっているとは。確かによく見てみると指さんの紋よりヒビみたいなもののほうが目立っている。
「オレだよ!オレ!オレの指さんの紋だよ!」と思っているのに相手(PC)は見事にはじく。オレオレ詐欺ならぬオレオレ認識失敗。「しっかりやれやコラァ」とPCに言われ一度も指さんの紋が認識されなかった。世の中は厳しい。
セキュリティとして厳しいのはよくわかった。これなら確かに有効だ。
だけど、だけど、それじゃあ洗い物とかで手が荒れている主婦はどうするんだ、と思う。
主婦層にはこのシステムはうけるのだろうか。銀行やら何やらで暗証番号やパスワードに囲まれている主婦のみなさんは、せめて家のPCくらいパスワードなしの指でワンタッチですませたいと思う。それが認識しない。自分の荒れた手のせいで。
なんてことを勝手に話を広げて考えてしまった。
強い洗剤はガンコな汚れも素早く落としてくれる。その代わり一緒に指さんの紋も落としてくれる。
強固なセキュリティは一人しか持っていないもので守ってくれる。その代わり固すぎて一人だけのものも認識してくれないときもある。
どうすればいいんだ、デジタル社会。手のケアすればいいだけか。