泣いたりしないで 大人になれない(器用ならテクビー)

お盆に実家に帰ったときおふくろに「女っ気だけでなく男っ気もないしなあ」「嫁っ子できるんだべか」と冗談を言われた。いや、冗談じゃなかったのかもしれない。まああのおふくろならどうなっても面白がるだろうな。
そんな発言に対し「俺はパツキンチャンネー、外国の白人美女と結婚するから」と真剣な眼差しで返答。おふくろニヤニヤ。
おふくろ「でも外人さんと結婚するなら箸くらいきちんと使えないとねえ」
俺「関係ないじゃん。そもそも外国はフォークとスプーンだよ」
おふくろ「その国の文化わからね人と付き合いてが?子供みたいなフォークの持ち方でぐしぐし刺す外人さん見て好きになれる?最近はお見合いに外国の人もいるからまず箸使えたほうがいいよ」
その話を聞いて確かに一理あるなと思った。ゲロマブ(死語)なパツキンチャンネー(かろうじて死語でない)をゲット(死語)したい。しかしそのためには広い意味で相手を理解し尊敬しなければいけない。自国の文化を理解していない人がどうして他国の文化を受け入れることができるだろうか、いやできない(反語)。
実は箸の持ち方が正しくない。子供の頃から何回も直すよう教えられてきたが、一度身につくと間違った持ち方のほうがうまく使えるので直す気にならない。
物心ついたときからずっとやっている箸の持ち方をこの歳になって変える。もちろん、全てはパツキンチャンネーとの結婚のため。
正しい箸の持ち方の練習を始めて約2週間。やっぱり今さら変えるのは非常に難しい。こんなに正しい箸の持ち方は難しいものなのだろうか。慣れれば簡単というが全く慣れそうにない。
手首が痛い。箸を持つ手がプルプル震える。箸と箸の間にある中指が痛い。掴めない。掴めてもポロポロと落ちる。食事の時間が長くなる。「掴む」というよりは「すくう」という感じ。
悔しいです!(ザブングル加藤風)これきつい、きつすぎる。泣きそうです。でも大人になるには頑張らないといけない。
始めた頃よりはうまくなったとは思うけど、何の苦も無く小さな豆を皿から皿にうつしたり飛んでいるハエをつかんだりすることができるようになるにはまだまだ。それ以前にまず痛みを感じず自然に食事ができるようにならないと。先は長すぎる。
そもそもこの箸の持ち方を正しいものに変えた後、パツキンチャンネーとの出会いはあるのだろうか。そっちのほうが大変そうだけど今は考えたくない。