『彼のオートバイ、彼女の島』を読んだ

読みたいとずっと思っていたけど新品はもちろん古本でも全然出回っていなくて、心の中の読みたいリストにずっと留まっていた。
そんな中約1ヶ月前に発表された片岡義男の全著作電子化計画。これでようやく読むことができる!と電子書籍のある現代に感謝した。


35年以上前の作品で、さすがに時代違いな部分や今ではありえない部分もあるけど、それでもバイクとの日常は非常に瑞々しく鮮烈だ。細かいことは書かないので、とにかく読んでもらいたい。電子書籍化されて読めることになった今に感謝。


「なぜ、オートバイに乗るの?」
「退屈だからにちがいない。退屈だと、なにをやっても、自分の好きなように、どんなふうにでも適当にごまかせてしまうから。音楽だって、そうだろう。だけど、オートバイだけは、適当にごまかすことはできない。ごまかしていると、やがてかならず、しっぺがえしがくる。厳しいんだ。だから、乗るのさ、最高の緊張だよ」