夏の終わり、再びの魔都

帰省終了。
魔都に戻っても緊張しない、むしろちょっとだけほっとするようになったのは最近か。故郷より好きになったわけではもちろんなく、自分の生活の場として魔都に慣れたということだと思う。
学生時代もそうだった気がする。一人暮らしを始めた当初は一人暮らしができて嬉しい反面、なんかしっくりこない、馴染めない感じがして、帰省で故郷の駅前に降り立った時はなんだかほっとした。そして戻る時はちょっと不安な気持ちになって、アパートの部屋に着いた時は移動の疲れと別の疲れが心の内から出ていた。でも、少しずつ一人暮らしの地での生活も慣れてきて、町が好きになって、そのうち帰省からの戻りで部屋に着いた時にほっとするようになっていた。
今もきっとそうなのだと思う。故郷への思いが薄れたのではなく、自分の生活の場としてしっかりと覚悟ができたのだと思う。だから、決して悪いことではないはず。慣れるのがちょっと遅いか。
心が弱い、心が子どものまま大人になったどうしようもない自分だから、今回も本音をうまいこと言えずにアホなことばかりやって恥をかきすてて帰省が終わった。距離が遠いと言いたいことはいっぱい思い浮かぶのに、距離が近くなると言いたいことはほとんど言えなくなる。いつまで経ってもこの繰り返し。親父やおふくろ、久しぶりに会った人にもっと言いたいことはいっぱいあったんだけど。
ありがとう、この一言をもっともっといっぱい言いたかったなあ。こうしていつも子どもな自分の帰省は反省で終わる。