『マスク』を読んだ

家族を捨てメキシコでマスクマン「エル・ソル」として生涯を終えた父。なぜ、父は私を捨てたのか、それを知るためにメキシコに向かう主人公。
はっきりいって残念だった。プロレスファンとしてはルチャやマスクといった単語は無条件に興味をひくものだが、それらのスパイスがあまり活かせていない。「なぜ、父は私を捨てたのか」という答えがあまりにもありふれていて、別段驚きや感心は起こらなかった。
さらに終盤に起こる事件が小説上完結させるためには必要だと思うが、唐突な感じがして父エル・ソルの印象が薄くなってしまった。最後まで読んでもあまり伝わってこないので、淡々と終わる感じだった。


マスク (集英社文庫)

マスク (集英社文庫)