地方の街でいろいろ噂される女。きな臭い噂の真偽を怪しみつつどこか楽しむ人たち。そして実際に会って惹かれる人たち。
面白かった。奥田節全開でどんどん先が読みたくなる展開。テンポも非常によく、一つの話が終わってもすぐに次が読みたくなる。
地方の利権構造や人間関係を取り入れているので、妙な生々しさがあり、そこがまた魅力的だった。抜け出したいけど抜けられない人たちの葛藤がしっかり書かれている。
正体暴きとかのほうに力を入れると白夜行のような描き方になる気がしたので、終わり方はこれでいいと思った。
まさに噂の女。
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/11
- メディア: 単行本
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