この映画がなければ真夏の果実は生まれなかった

1990年桑田さん監督作品の映画「稲村ジェーン」が来月発売になる。


学生の頃VHSでレンタルして見たけど、正直あまり記憶がない。と、いうのも、この作品の最初のコンタクトがアルバム「稲村ジェーン」で、その中で映画内の場面が流れていて、映画を見ながら「この場面かな?」とか思いながら見ていたために、普通と見方が違ったからかもしれない。
暑かったけど、短かったよね、夏。このセリフは今でもついつい言いたくなる。


この前のラジオの「やさしい夜遊び」では稲村ジェーン特集をしていて、毎回番組のオープニングで流れ、そして稲村ジェーンの劇中曲の「美しい砂のテーマ」を小倉さんが生演奏してくれるという場面があった。アコースティックギターで歌はないこの曲、本当にメロディが素敵で、エンドレスでいつまでも聴いていたくなる。そんな曲を生で披露してくれて、改めて稲村ジェーン内の曲の秀逸さに気付かされた。アルバム「稲村ジェーン」しばらくランニングや部屋での作業中に聞きまくろうと思う。



桑田さんは出来について反省の言葉ばかりだし、評論家からも良い評価は得ていないけど、それでも90年の映像、そして設定上の舞台となったさらに昔の世界観をサザンの音楽と味わいたい。何よりこの映画がなければ「真夏の果実」も「希望の轍」も生まれなかったのだから、本当に貴重な時代の1イベントだと思う。
大人になって、2021年の今にあの数々の名曲と共に稲村ジェーンを見たら、何か感じるところが変わるのかな。90年の映像に真夏の果実だなんて最上であり極上な気がする。
ゆっくり、じっくりと見たい。