コンビニエンスとは

「昔はコンビニにはトイレがあってお客が自由に使えてのう」
「そんなわけないでしょ、またー」
「本当じゃ、それで雑誌やマンガも立ち読みして中身を確認してから買えたんじゃて」
「何言ってるの?立ち読みって何?てか雑誌もマンガも電子書籍だから店行かなくていいじゃん」
「そうじゃが……紙の本がいっぱいあったんじゃて。いっぱいあったといえばサービスもいろいろあって、冬にはおでんを自分で好きなもの取って買えたんじゃよ」
「また嘘言ってもう!スーパーでもどこでも食べ物そのまま置いてあるところなんてないよ、嘘つき!」
「それが本当に昔はそういうサービスがあったんじゃよ。だってコンビニはコンビニエンスストアの略、便利のコンビニエンスだからいろいろサービスがあったんじゃよ」
「えー、違うよ。コンビニはコンビニだよ。便利って意味じゃないよ、コンビニっていう町中にあるお店のジャンルだよ」
「そうか、今の人はもうそういう認識なのか……それじゃあセブンイレブンが24時間営業していたのも知らないのかえ?」
「なに言ってんの、あのね、セブンイレブンは朝7時から夜11時までやるからセブンイレブンだよ。24時間やっているお店なんてコンビニ以外でもどこもないじゃん!」
「そ、そうなんじゃけど、セブンイレブンはその意味を経て昔は24時間営業の時があったんじゃ」



「あそこのおじいちゃん今日もまた昔のこと話していたよ。今日はね、コンビニのこと話していたけど、ぜーんぶ嘘ばっかり。なんで嘘ばっかり言うんだろうねー」


なんて会話が将来は起きるのではないかと、最近のコロナ禍と新しい生活様式のことで思ってしまった。
コンビニが本当にコンビニエンスでいろいろなサービスがあったのは今年の始まりくらいがピークだったのかもしれないなあ。