寒い季節こそ熱いもの!!!

1996年4・29東京ドームのIWGPジュニアヘビー級選手権ライガーvsサスケを久しぶりに見た。


メイン近くの試合ではないのでまだドーム内が明るく、スタンドの看板がよく見える。ライガーとサスケがぶつかりあっている背景を見ると、まだオリックスにいて無精髭もたくわえていないイチローの広告看板が目に入り、それがまた懐かしさを思い起こす。


懐かしさはあるけれど、この試合は今見ても古くささは感じない。むしろ意地と意地とのぶつかり合いで必死に技を耐えてすかしたり、時折微妙に噛み合わなかったりするのが新鮮に見えてくる。
ライガーが掌底を張り、浴びせ蹴りを放てば、サスケは場外に飛び、フランケンシュタイナーかます。段々と加速し温度が上がっていく二つの意地の塊は、サスケのサンダーファイヤーパワーボムで決まった。と、思ったらライガーが返す。これを返すのも驚きだけど、そこで動揺しないサスケは続けざまにタイガースープレックスを放ち3カウント。タイガースープレックスがフィニッシュホールドになるのも今見ると新鮮だけど、その過程を見ていると説得力があり納得する。この試合素晴らしい。


この試合を見て、魂を熱くさせるものに時代や新しさは関係ないのだなと改めて思った。昔のものでも、今のものでも、気持ちが本当にこもっているならどちらも熱い、面白い、昂ぶる。
「みちのくの200人の会場でも変わらない試合をする」という言葉には今でも胸が熱くなる。そう、サスケはみちのくの英雄。東北のプロレス好きのちびっ子は、みちのくプロレスのプロレス記事や実際の試合で、普段の学校生活では感じることのない別世界の興奮を全身で感じることができたんだよなあ。
ライガーライガーでこの頃既に絶対的なジュニアの象徴で、その後もずっとジュニア戦線を走り続けていたんだよなあ。そのライガーもいよいよ来年の1・4、1・5東京ドームで引退する。寂しい。


この4・29からさらに続いて、8月のG1 CLIMAXでJ-CROWN8冠選手権が実現したんだよなあ。団体の垣根を越えてトーナメント全試合がタイトル試合で、優勝者はチャンピオンベルト8本総取りなんて本当に夢があってわくわくしたな。
プロレスには夢がある、昔も今も。魂熱くなった!