『東京者がたり』を読んだ

西村賢太が東京の各地を巡り、自身の思い出と共に語る一冊。私小説鶯谷はしょっちゅう出てきたから読者にとって馴染み深いけど、それ以外の土地は結構新鮮だった。
子どもの頃の思い出も一部語られているけれど、やはり主となるのは15歳以降の日雇い労働での思い出とその土地。これだけの経験をしてきたからこれだけぶっ飛んだ作品が書けるし、覚悟があるのだと改めて感じる。
地元が東京の者としての矜持がしっかりと伝わってくる。私小説また読みたい。

東京者がたり

東京者がたり