チャドの海岸物語

チャドこと武藤様(仮名)との邂逅。いや、偶然ではなく当日約束したか。
ちょうど走ることもあり海で待ち合わせ。待ち合わせ場所に行くとそこには小さな女の子を肩車する誘拐犯が!と、思ったら武藤様だった。


近くでよく見ると顔の全体の雰囲気といい確かに武藤様に似ている。でもやっぱり疑惑は晴れなかったので、しつこく本当に誘拐した子じゃなく自分の子なのか確認した。だってあの「俺もう○○モノか××モノじゃないと興奮しない」と言っていた男が親だなんて信じられない。
武藤様は自分の子であることを証明しようと子どもの名前を呼ぶもガン無視されていた。呼びかけても無視されている姿を見て、「やっぱり武藤様の子じゃないのでは?」と思ったけれど、よく考えたら無視されてナンボ、無視されてから始まるのが武藤様なので、「この扱いをしているってことは実の娘なのかな」と変なところで納得してしまった。


実の娘かも、と思ったところで挨拶をしていないことに気付き、娘さんに「I'm Chono!」とガッデムポーズ付きで挨拶したが無反応。おい!蝶野の定番マイクを知らないなんてどんな教育してんだよ!『いないいないばあっ!』じゃなく『ワールドプロレスリング』を見せるのが英才教育、帝王学だろうが!


蝶野に対して反応を示さないことから、プロレスについては一切の教育をしていないと思ったが、その後波打ち際まで行った時に娘さんがスティングばりの奇声をあげ、さらに海に向かって武藤のLOVEポーズをしていたので、「あ、これはもしかして俺の蝶野モノマネが似ていなくて気付かれなかったのかな」と反省。さらに武藤様に肩車してもらう時に容赦なく武藤様の頭髪を掴む娘さんのムーブを見て、「あ、これは90年代後半の新日にハマっているな」と確信。このまま闘魂を秘めて成長したら将来が楽しみだなあと感じた。初めてのお化粧の時はNWOムタメイクでもするのかな。


そんなこんなで楽しい時間は過ぎる。父親は娘の名前を呼び、娘は父親をガン無視し遊び続けるという微笑ましい光景を見せてもらった。しきりに「『今日は』なついてくれない」と普段はなついてくれていることを強調していたが、あの無視されっぷりは一日二日で身に付いたものではないと思う。母親が偉大でしっかりしているんだろうなあと思った。


帰りに「お前アホだからこれでも読んで学をつけろ」と古新聞をいただく。確かにアホが踊っているような毎日を過ごしているから、新聞でも読んで少しは知識を身に付けるか。


看板の秘孔を突く娘さんを見てばいちゃ。いい父親していたなあ。娘には怒れないデレデレパパだろうな。父親の武藤なパーツ以外が遺伝していれば穏やかで優しくていい子に育つだろうな。